はじめてのフローリングワックスガイド

フローリングをきれいにお手入れする方法、と聞いてまず思い浮かぶのがワックス。子どものころ、学校の大掃除で床にワックスがけをした経験のある人も多いかもしれません。しかしその時以降、知識は更新されていないのではありませんか?

このページでは、お家の床をワックスがけでピカピカに仕上げたい!という方に、フローリングワックスに関するアレコレをご紹介します。正しい知識をもとにDIYでのフローリングワックスにチャレンジしてみてください!

まずはフローリングの床材を知ることからスタート

フローリングワックスへのチャレンジは「床材を知ること」が第一歩。床材の種類によっては、ワックスを必要としない場合もあるので、まずはお家のフローリングをしっかりとチェックしてみましょう。

まず一般的なフローリングは「複合フローリング」と呼ばれるものです。集成材や合板といった木質材料を使い、さまざまな加工を施したものが床材として利用されています。

そして、木の板をそのまま使い、張り合わせているのが「無垢材」と呼ばれるフローリングです。そのほかにも、塩化ビニールにフローリング調の模様をプリントした「フロアタイルやシート」などもありますが、フローリングワックスが使えるのは複合フローリングと無垢材の2つとなります。

フローリングワックスがけの効果はどんな仕組みで得られるの?

床材の種類をチェックしたら、次にフローリングワックスの効果はどんなメカニズムで得られるか、ということも知っておきましょう。

1 保護

ワックスがけの効果としてまず挙げられるのは、フローリングを傷から保護するということ。定期的なワックスがけをすることで、床の表面に薄い膜がつくられ、日常生活の中でついてしまう細かい傷からフローリングを守ってくれます。

2 光沢

また、フローリングに光沢を出すこともワックスがけの効果の一つ。これは、ワックスの成分が微細な凹凸や隙間に入り込みながら膜をつくることで、フローリングの表面を平らにし、光が反射する状態をつくり出しているからです。

光沢=滑る?というイメージがあるかもしれませんが、フローリングワックスがつくる膜には滑り止めの効果があることもぜひ知っておいてください。光沢は、機能性も兼ね備えた美しさ、なのです。

何を選ぶ!?家庭用フローリングワックス

家庭用のワックスを選ぶ際には、まずは大きく3つに分けられるワックスの分類を知っておきましょう。

1 水性ワックス

一つ目は「水性ワックス」主な成分であるロウを水に溶解させたタイプのワックスで、塗った後に乾燥させて乾拭きをすることで美しい光沢が出るという特徴があります。

扱いやすい一方で、水拭きによって簡単にはがれてしまうというデメリットもあるので注意が必要です。

2 油性ワックス

二つ目が「油性ワックス」で、水性ワックスと同様の主成分ロウを化学溶剤に溶かしたタイプのもの。これは塗装されていない床材や、油性の着色剤が塗られた床材に適しています。

3 その他

そのほかに、ウレタンやアクリルなどの合成樹脂を主成分にした「樹脂ワックス」というタイプもあります。

成分による違いは上記の通りですが、その形状についての違いもあります。馴染み深い液体タイプのほかに、スプレータイプのものなども販売されています。手軽にチャレンジしたい方には、フロアワイパーに付けて簡単にワックスがけができるシートタイプのものがおすすめです!

フローリングワックスをかけるタイミングはいつがいい?

フローリングワックスをかける際には、そのタイミングも重要になります。まず考えたいのが「どんな日にやるか」ワックスは、かけた後になるべく早く、そして十分に乾かす必要があるので、雨の日や湿度の高い日は避けるようにしましょう。

季節としては、春、秋がおすすめです。気温が30度を超えるような夏場は、ワックスが早く乾き過ぎるため塗りむらができてしまい、失敗する危険があります。

また冬の場合は気温が低く、ワックスが乾きづらい環境になるため、夏場と同様フローリングワックスには不向きな季節と言えるでしょう。

つまり、春や秋のお天気の良い、過ごしやすい日がワックスがけに最適、ということですね。そういう日はやる気も湧きますし!

また、新しい住居への入居のタイミングでフローリングワックスを行うこともおすすめします。家具や荷物が部屋に配置されていない状態であれば作業がしやすいほか、汚れが付く前のフローリングにワックスを塗ることができるというメリットがあります。

フローリングワックスにかかる費用

次に紹介するのは、フローリングワックスの費用に関するお話です。フローリングワックスを専門に手掛ける業者に依頼する場合、その作業内容や依頼する業者によっても差はありますが、15~20畳広さの部屋で2万円台前半からの値段設定が一般的です。

DIYの場合は、使用するワックスや剥離剤の種類にもよりますが、市販の製品が数百円から数千円で購入できるため、定期的にフローリングワックスを行う場合のコストは大きく抑えられます。

フローリングワックスは、光沢や被膜の劣化が目立つようになる半年が、実施タイミングの目安となります。年に2回のメンテナンスとして自分でワックスがけを行い、状態が悪く自分の手では対応できない場合は業者に依頼するなど、状況に応じて使い分けてみてはいかがでしょうか?

フローリングワックスの塗り方

基本的な知識を得た後は、実際にフローリングワックスにチャレンジしてみましょう!

<手順>

1.掃除機でフローリング全体のゴミを取り除く
ゴミやホコリが新たに塗ったワックスの中で固まらないよう、キレイに取り除きます。

2.メラミン素材のスポンジを使い、中性洗剤で汚れを落とす
メラミン素材のスポンジは研磨効果があり、その後のワックス塗布に向いています。汚れた水は拭き取りながら、フローリングの汚れを落としていきます。

3.お湯+雑巾で水拭きをする
洗剤の成分が残っているとワックスがはがれやすくなるので、丁寧に拭き取ります。

4.拭き終えたフローリングを十分に乾燥させ、ワックスを塗る
手早く、溝などにワックスが溜まらないよう、フローリング全体に薄く塗ります。

5.ワックスが乾いたら、もう一度ワックスを塗る
二度塗りすることでワックスの効果を高め、塗りムラができないように仕上げます。

6.乾燥させて完了
触ってもベタつかないようならOKなのですが、最低一晩は部屋には足を踏み入れず、乾燥させるのがベストです。

フローリングワックスを塗るまでのプロセスが長いようにも感じますが、ここをおろそかにすると汚れをワックスの中に閉じ込めてしまうことになります。汚れの除去と乾燥―これがフローリングワックスの真髄です!

徹底的に美しくするなら、フローリングワックスの剥離を!

キレイに掃除した上でしっかりとワックスを塗ったのに、時間とともにフローリングの床に黒ずみが出てきている…。そんな悩みは、フローリングワックスを一度きちんと剥離することで解消されるはずです。

気になる黒ずみ、実はこれ前に塗ったフローリングワックスが原因です。以前のワックスについた細かい傷に汚れがたまり、その上にさらにワックスを塗り重ねてしまった結果、生じたものなのです。その問題解決策が剥離です!

<手順>

1.掃除機でフローリング全体のゴミを取り除く

2.スポンジを使って、フローリングに剥離剤を塗る

3.ワックスの成分が溶けるまで数分待つ

4.溶けたワックス成分をヘラやスポンジを使って取り除く

5.剥離剤が完全になくなるまで水拭きをする

剥離に使う剥離剤は、かなり強い薬剤だといえます。ワックスの成分だけではなく床材に使われている接着剤も溶かしてしまい、フローリングに大きなダメージを与えてしまう場合もあります。実際には、剥離作業は専門の業者に作業を依頼するほうがいいかもしれません。

アフターメンテナンスについて

最後に、フローリングワックスがけをした床をどのようにメンテナンスするかについてご紹介します。

日々の掃除については、掃除機でゴミやホコリを取り除いた後に水拭きを行うことが基本的な方法となります。

また、天然素材100%のワックスを定期的に塗り、フローリングをメンテナンスするという方法もおすすめです。手軽に扱えて、ベースとなっているワックスを保護する効果もあるので、定期的なお手入れに最適です。

先に少し触れたように、フローリングワックスの効果が続くのは約半年。その期間を経過したタイミングで再びワックスがけを行い、黒ずみが目立つようになったら剥離作業の上ワックスを塗り直す―。DIYでのフローリングワックスがけとメンテナンスが、いつもピカピカ&キレイなお家の床を実現します!

 

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