失敗しないフローリングワックスのコツ&注意点

手軽に床のお手入れができるフローリングワックスも、キレイに仕上げるにはコツがあり、また注意しないと大きな失敗をしてしまうこともあります。

今回は、事前の準備からワックスの塗布、塗った後のお手入れに至るまで、フローリングワックスを成功させるあれこれをご紹介します。これからフローリングのお掃除をしようとしているからにはおすすめの内容です!

ワックスの失敗回避のために、まずは事前の準備から!

フローリングワックスの実施の前にはいろいろな準備が必要で、この準備次第で仕上がりの良し悪しが大きく変わると言ってもいいでしょう。思い立ってワックスを購入!さっそく塗る!というやり方では、取り返しのつかないトラブルを起こしてしまう危険がありますので、十分な準備をしてから実施するようにしましょう。

フローリングワックス実施のタイミング、環境を考える

まずは「ワックスを塗るにはどんな環境が最適か」ということから確認してみましょう。フローリングワックスは、塗った後に十分乾燥させることで効果を大きくすることができます。

その点から考えて、第一に「湿度の高い日に塗ることは避ける」ということを意識しましょう。また、温度も乾燥に影響が出ますので、夏場の暑い日や極端に寒い冬の日は、エアコンで温度を調節しながら環境を整えることが大切です。

また、床面の温度が高いとワックスの塗りムラの原因になります。夏の日差しを直接受けた床は熱くなっている場合もありますので、フローリングワックス塗布の前にカーテンなどで直射日光は遮り、床面温度も最適な状態にしておくべきでしょう。

ワックスを塗るための道具を考える

フローリングワックスを行う際には、さまざまな道具を準備する必要があります。

ワックス自体は、ボトルタイプのほかシートに染み込ませて使用するものも販売されていますので、自分のやり方に合うものを選んでください。シートタイプのものを選択する場合は、専用のワイパーも忘れずに揃えてきましょう。

また、清掃用のクリーンシートや、ワックスを付けたくない部分を保護するためのマスキングテープなども購入しておくと便利。そして、以前に塗ったワックスをはがすための剥離アイテム(剥離剤、ヘラなど)も必要に応じて揃えておきましょう。

塗る前にはしっかりと掃除をして汚れゼロの状態に

ワックスを塗ってから時間が経つと、ワックス自体の被膜が薄くなり、ツヤがなくなるほか汚れも目立つようになります。この汚れをそのまま残してワックスを塗ってしまうことが、黒ずみの原因となりますので、フローリングの床面はしっかりと掃除をしてキレイな状態にしておきましょう。

また、この黒ずみがすでに発生してしまっている場合は、専用の剥離剤でワックスをはがし、汚れと古いワックスを十分に取り除いておくことが必要です。

事前の掃除は、掃除機でゴミやホコリを吸い取った後に水拭きし、ひどい汚れはクリーンシートなどを使って拭き取っておきましょう。そして、掃除の後には十分に床表面を乾燥させ、ワックスの塗りムラの原因となる水分をしっかりと取り除くことが重要です。

ここまで準備が終わったら、いよいよフローリングワックスの実施です!

フローリングワックスを塗る際の注意点いろいろ

まずは塗る場所の順序を決め、塗らない場所は保護

ワックスを塗った後には乾燥させる時間が必要です。乾く前の床の上を歩くことで表面に触れてしまうと、キレイに仕上がらないばかりか、ワックスの被膜の中に汚れが入ってしまうことにもなります。

そんな事態を避けるために、部屋の中のどの部分からフローリングワックスを行うか、塗る順序を決めるようにしましょう。基本的には、出入りの回数が多い入り口部分を最後にし、遠いところから塗っていくのがおすすめです。

また、壁との境目や据え置きの家具など、ワックスをつけたくない箇所はマスキングテープで保護するようにします。

塗り方のコツは「少な目に」「一定方向に」

キレイでピカピカの床に仕上げたい!という思いが強いと、一度にたっぷりのワックスを塗りたくなるかもしれませんが、それは失敗のモト。塗る量が多いと乾燥に時間がかかるほか、塗りムラをつくってしまう危険があります。

一度に塗る量は少なく、かすれるような状態になったら追加する、ということを繰り返していくのがキレイに仕上げるコツです。シート対応のワックス剤は一度に染み込ませる量に注意し、ボトルタイプのものは床面に直接たらさず、塗布用の布に染み込ませることで使用量を調節するようにしましょう。

塗る際には、板目に対して一定方向に塗るようにしましょう。方向を変えたり、強くゴシゴシとこすりつけるように塗ってしまうと、まんべんなく塗ることができませんので、やさしく撫でるように塗ってください。

しっかり乾燥&重ね塗り

全体的に塗り終わったら、ワックスを十分に乾燥させます。シートタイプのワックスは乾燥時間が約10分ほどという短めのものもありますが、その他のタイプも含め、念のため60分以上は乾燥させるべきでしょう。

そして、一度乾燥させた後に重ね塗りをすることで、キレイでツヤのあるフローリングが仕上がります。初めてフローリングワックスを実施する際などは、重ねて塗ることをおすすめします。

最近のワックス剤は、アクリル樹脂を成分としているものが主流となっていますので、乾燥後のから拭きが必要ない場合がほとんどです。すべての作業が終了したら、なるべく長く床表面に触れたりモノを置いたりすることなく、できれば丸一日はそのままの状態で乾燥させることをおすすめします。

汚れを放置しない、こまめな掃除が長持ちの秘訣

日々のお手入れはどうするべき?

フローリングワックスの効果を持続させるためには、日々のお手入れはどうすべきでしょうか?基本的には掃除機でゴミやホコリを吸い取るお掃除水拭きやクリーナーシートでの拭き掃除で十分です。

注意しなければならないのは、不織布に薬品を染み込ませてある「化学ぞうきん」の使用です。

この化学ぞうきんを日々のお掃除で繰り返し使用すると、その薬品が影響することで床面に汚れが付きやすくなり、滑りやすい床になることもあります。フローリングワックスを実施した床のお手入れには、化学ぞうきんの使用は避けるべきでしょう。

水分やアルコールは放置せず、こまめに拭き取る

また、ワックスを塗った床に水分やアルコールを含んだ汚れがついた場合は、そのまま放置せずすぐに拭き取るように心がけましょう。

水分やアルコールとワックスの被膜が反応すると、ワックスが元の状態に戻ろうとすることで白く変色してしまいます。フローリングのキレイな状態を保つためには、汚れたらこまめに拭き取ることが大切です。

そして、多くのワックス剤の効果が持続する半年を目安に、ツヤやキレイさを取り戻すために再びフローリングワックスを実施しましょう。その際には、古いワックスを剥離して、汚れをキレイに取り除いてから行うのがコツですよ!