フローリングワックスの剥離の前に知っておくべきこととは!?

毎日のお掃除、定期的な水拭きをきちんとやり、半年に1回のペースでワックスをかけているのに、フローリングにどうしても落ちない汚れ・黒ずみができてしまう――。そんな経験をお持ちの方はいるはずです。

この黒ずみを回避するために必要なのが、古いワックスを剥がすこと。でも、床板を傷めず、前に塗ったワックスをキレイに剥がすのは難しい作業であり、失敗のリスクも大きいのが現実。ワックスの剥離をする際に知っておくべきこと、注意するべきことに関するあれこれをご紹介します!

フローリングワックスに必須の「剥離」は危険がいっぱい!?

「古いワックス+汚れの堆積=黒ずみ」を避ける剥離

長年の生活で、お家の床にお掃除では落ちない黒ずみができてしまうことがあります。この黒ずみの正体は、フローリングワックスをした床表面の汚れを落とし切れていないまま、その上にさらにワックスを塗ったことによるもの。

つまり、汚れとワックスが層になって堆積してしまった、ということです。先日あるブログで、約20年間、年に2回フローリングワックスを実施したお家の床の汚れ具合を撮影した写真を発見しましたが、ワックスの回数を重ねれば重ねるほどひどい状態になってしまうようです。

そんな事態を避けるために必要なのが、汚れが付着した古いワックスを「剥離」する作業です。この作業は、専用の剥離剤で前に塗布したワックスを溶かした後、スポンジやヘラで剥がしながら拭き取るというもの。ちょっと聞いただけだと簡単に思えるこの作業ですが、実は大きなダメージを床板に与えてしまう危険があるのです。

危険その1:床板自体が剥がれる、反り返る

特に木材を材料として張り合わせ、加工を施した「複合フローリング」の剥離で起こりやすいトラブルが、床材が剥がれてしまうというもの。

剥離の際に使用する専用の剥離剤には、原液のまま塗布するものや希釈して使用するものなど、多くの種類が市販されていますが、基本的にはワックスの被膜を「溶かす」効果があります。

この剥離剤の使用方法や分量を間違えてしまうと、複合フローリングの木材同士をつなげている接着剤も溶かしてしまい、床板自体が剥がれるという大きな危険があります。

また、剥離剤が多すぎることでその水分が床板に染み込んでしまい、その後の乾燥にともなって床板が反り返ってしまう、というトラブルもあるようです。ご自身で剥離を行う際には、十分に注意すべきでしょう。

危険その2:床板を傷める

剥離剤で溶かしたワックスをスポンジやヘラで剥がし、拭き取るという作業の中で起こりやすいのが、床板の表面を傷めてしまうというトラブルです。

たとえば、十分にワックスが溶けていない状態や、うまく剥離できない際に、強くヘラでこすりすぎてしまうことによって、フローリングの床板に修復が必要なキズができてしまうということがあります。

また、ワックスを十分に溶かしたいために、剥離剤を塗布した後に必要以上の時間を置いてしまうと、床板本来のツヤがなくなって「焼けた」状態になってしまったり、場合によっては変色してしまうこともあります。

危険を避け、剥離の失敗を回避する方法とは?

剥離は専門業者に依頼するのがベター

剥離剤もさまざまなものが市販されているし、手軽にできるフローリングワックスを実施する前に自分で剥がし作業をやってみよう!そう思う方は、これまでご説明してきた剥離に関する危険性を十分に意識しながら、細心の注意を払って作業するようにしましょう。

しかしながら、危険性を認識した上で剥離にチャレンジした場合も、失敗のリスクはゼロになりません。結論から言えば、失敗を避けるには「専門業者に依頼する」という方法が最善策となります。

床板に深刻なダメージを与えてしまい、最悪の場合はフローリングの張り替えが必要になってしまう……。そのような事態を回避するためにも、DIYでの剥離を始める前に一度、専門業者への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。

常にキレイな床を維持できるフロアコーティングも検討してみては?

さらに言えば、日常のお掃除だけで常にフローリングをキレイな状態にしておきたい方には、フロアコーティングという方法もおすすめです。

ワックスのように定期的な剥離と塗布を必要とせず、一度実施することで約20年間キレイな床を維持できるのがフロアコーティングの最大のメリットです。

汚れが定着することもなく、部分的に溶けたり剥がれたりすることがないのも魅力の一つ。古いワックスの剥離作業はもちろん、美しい床を長期間維持してくれるコーティング作業を専門の業者が行うフロアコーティングも、ぜひ一度検討してみてください!